2005年2月、留学先として到着したばかりのリオでカーニバルを経験しました。YouTubeもFacebookもInstagramも何もなかった時代、完全な白紙の状態でカオスの中に飛び込んだ訳です。老若男女が肌の色も社会的な地位もなにも関係なく入り乱れて、夏の終わりを刹那に、美しく過ごす姿は衝撃的で、この熱の波にずっと飲まれていたいと思いました。カーニバルの魅力は、人生うまくいってるやつもそうでないやつも、その間だけはみんなを公平に包んでくれるところ。それには自分をなくすための道具、仮装が要ります。「なにを着てみようかな?」と悩んだその時点でリオのカーニバルと同じ。東京でもあの空間や感覚を紹介できるのではと考えて、今年から来場される皆さんにも仮装をお願いすることにしました。何か飾りを首から下げてくるだけでもいいんです。それがカーニバルへの参加証です。エレベーターを降りたら、全身で音のシャワーを浴びてなりふり構わず楽しんでください。これはチーム一同の唯一のお願いです。そしてカーニバルは毎年やってきます。来年も再来年も。この先もみなさんとは、カーニバルで出会った仲間として毎年お会いしたいと願っています。
2024年7月7日
Quer Swingar Vem Pra Cá代表 宮澤摩周